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もう一つの完走記

兵庫レディースに参加したのは
尊敬する女性ランナーに誘ってもらったから。
やっぱり!やったね。この人の言う事に間違いはない。
本当に素敵な大会だったし、自己ベストを狙えるコースやと思った。
体調が万全の時に走ってみたかった

スタート前に召集があり、ちょっとドキドキ。
スペシャルドリンクも預けられたんや!
あんなものは、速い人だけのものやと思っていた。
知っていれば、お弁当とお菓子を預けたやろう。ほんまに・・・。

スタートして、「やっぱり・・・!!」の状態やった私。
だけど、気持ちだけは負けへんかった。
最後尾で信じられへんぐらい遅かったけど、完走する自信があった。
最後尾車の自衛隊の人に言いたかった。
こんなに遅くても、絶対に完走しますから」って。

最後尾も最後尾、前の人が見えへんぐらい。
ハーフに出場している男性の、たくさんの人が応援をしてくれる。
後姿やからかな???なんてちょっと考えた。

もうすぐ10kmのところで「いの**さん、がんばって!!」なんて名前を呼ばれた。
プログラムで名前を探してくれたんやね。
私の名前を間違わずに言ってくれる人って少ないのでビックリした。

22km地点で、まきさんに追いついた。
この時、正直言って悩んだ。
伴走をして良いものだろうか。
まきさんは自分の力だけで走りたいかもしれない。
私はまきさんの伴走をするようなふりをして、自分のレースから逃げているのかもしれない。
とりあえず、速度がそんなに変らないので一緒に走った。
そして、2人で35kmの関門を通過しようと思った。
ところが、28kmから31kmのタイムを見ると、
関門突破が怪しくなってしまった。
たぶん、無理。
だけど、まきさんには言わなかった。
めちゃくちゃ悩んだ。正直に書いてしまうけど、
一緒に関門にかかれば、きっとまきさんのせいになる。
私はまきさんの犠牲になったように思われるかも知れへん。
それだけは嫌やし、私だけでもなんとか突破しようか・・・って。
とりあえず、挑戦やん。
遅れ気味のまきさんに「1キロあたり、7分を1秒でも過ぎたら関門にかかるよ。頑張って2人で行くで!!」って。
行くしかない、2人で・・・って思った。
でも、まきさんが離れて行ったらどうしたやろう。
置いていったんやろうか・・・。
その時になってみんとわからんね。

しんどくて辛くて、残りの距離ばかり考えてしまう。
あかん!気が遠くなる。歌でも歌おう!!と言う事で、
思い浮かんだ歌は「万里の河」
遠く遠く、どこまでも遠く・・・・って、やっぱり気持ちがそのままやった。

信じられへんかった。
練習をほとんどしていないまきさんが、どうしてこんなに走れるんやろうって。
関門を無事に突破!絶対にゴール出来る!!
この時、主人に電話を入れた。
私からの電話を知ったくーさんは「やっぱりあかんかったか。」と思ったそうだ。

もうすぐゴールという時、「今はめちゃくちゃ幸せやね!!もうすぐゴール出来るんやから。」なんて
辛くて辛くて・・・・微塵も思っていない事をまきさんに話した。

ゴールをした瞬間、「あんたらが一番長く楽しんだな」って大会役員の方に言われた。
そうやろうね。

いつか自己ベストを狙う走りをするんやから。

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